カンボジアのまさと(masato_ogiwara)です。
昨日、【急募】使わなくなったボールをカンボジアへ寄付していただけませんでしょうか?という記事をアップして、カンボジアチームのためにボールの寄付を募りました。
それからというもの、多く方が拡散にご協力をくださったおかげで、すでに20件近くのお問い合わせをいただくことができました。
短時間でこれほどまでに反響があると思っていなかったので、ソフトテニスをする人たちの想いの大きさを改めて感じました。
投稿をシェアしてくださった方々、ご連絡をいただいた皆様ありがとうございます。
コート温度が50度近くある中での練習は、ボールの消耗が早く、不足して困っています。もし使っていないボールが余っている人がおりましたら、ご協力いただけませんか? まさとぶろぐ@カンボジア : 【急募】使わなくなったボールをカンボジアへ https://t.co/FJtbD0AiGL
— 荻原雅斗@カンボジア (@masato_ogiwara) 2017年1月28日
しかし!
今回おそらくソフトテニスをしていない方々?も多くブログを見てくださっているようで、
「なぜ使い古しのボールを募るのか?」
「輸送コストなどを考えれば、お金の寄付を募って新しく購入した方がいいのでは?」
とか、中には
「カンボジア人に使い古しを渡すのは失礼じゃないか?」
という意見もありました。
今回僕がお金の寄付や新球ではなく、使い古したボールを募るには理由があります。
今後もいくつかこのような意見をいただくことがあると思うので、この記事でその理由を説明していきます。
ソフトテニスのボールは決して安くない
ソフトテニスは中体連で人気のあるスポーツの一つなので、比較的安価でできるスポーツだと思われていますが、ソフトテニスのボールは決して安くありません。
ソフトテニスのボールを販売しているメーカーの販売価格は以下の通りです。
ソフトテニスのボールが一個472円であるのに比べ、硬式テニスは1個約122円になります。
この価格で比較すると、ソフトテニスのボールを1個買うのとほぼ同じ価格で、硬式テニスのボールを4個買うことができる計算になります。
使わなくなったボールを募る理由
現在カンボジアソフトテニス連盟では、ソフトテニスのカンボジア全土への普及のために、支援いただいたボールやラケットを、農村や地方に住む子どもたちに渡し、定期的にその地域にカンボジア人コーチを派遣し、ソフトテニスを教えるという活動をしています。
これからソフトテニスを始めるという子どもたちにとって、ボールが新品でなくてはいけないとか、使い古しのボールでは上手くならないか?と言われれば、そうではありません。
なぜなら地方のテニスコート自体がまだスタンダードなものではないので、まずは「ボールが一球でも多く打てる」ということが、子どもたちにとっても、ソフトテニスを根付かせるために必要なことだからです。
カンボジアでは手に入れることのできないソフトテニスのボールだからこそ、一球でも多く打ちたいと思っている彼らにとっては、ボールの数が必要です。
今のカンボジアメンバーにとっては、
「良いボールで質の高い練習をすること」
ではなく、
「一球でも多くボールに触れる機会を増やすこと」
の方が大切なので、お金を寄付していただいて、新球を買って少ないボールで練習するということよりも、使っていないボールをたくさんいただいて、一球でも多く打てるようにしたいという背景があります。
ボールは割れるまで使う
きっとソフトテニスをしている人であれば、ボールをどのレベルまで消耗したら使わないか?という基準をなんとなく持っているのではないでしょうか。
逆に彼らはまだソフトテニスを初めて間もないということもあり、その基準を持っていないので、どれくらいになったらボールを『使わない』かといえば、それはボールが割れた時だけです。
また、彼らは特にボールの希少性を理解しているので、変形してもボールが使えなくなるまで使います。
そのため、日本でソフトテニスをする人にとって『使わない』レベルのボールは、カンボジアでは十分まだまだ『使える』状態であり、もっと言えば『使い古し』でありません。
セカンドハンドみたいなもので、新品じゃないけれど、使えるものをカンボジアで再利用する。
物を大切にする彼らを一番近くから見ている立場だからこそ、今回のこの状況をなんとかしてあげたいと思い、今回ボールの寄付を募らせていただいています。
まずはこのような状況を理解いただけますと幸いです!
引き続き宜しくお願い致します!