ソフトテニス

今年の夏の大会を見て感じたクラブ化について

皆さんは今年の中学生の夏の大会を見て何か感じたことはありましたか?

今年はクラブ化元年ということで、初めて公式戦にクラブチームが出場できるようになりました。

この投稿では、今年の夏の大会を見て感じたクラブ化について感じたことや、現状を自分の目で確かめたうえで、具体的な案を提案したいと思います。

ぼく自身スポーツ庁の資料を見たり、関係者の方々にヒアリングはしているものの、すべてを把握できているわけではないので、理解に間違いがあれば、遠慮なくコメント欄で指摘してほしいです。

この記事を読み進める前に

場によって意見が食い違うテーマだと思うので、

この投稿の前提として

・クラブ化に賛成か反対かという意見はしない ⇨地域移行する時代の流れと国の決定のことなので、そこへ意見しても意味がない

・今年の運用についてネガティブな意見はない

・どうしたらクラブ化がうまくいくかを考えたい ⇨今後どうしていけば、みんながハッピーになる取り組みにできるかを建設的に考えていきたい

以上を踏まえて、

・クラブ化とは?

・クラブ化の現状

・メリットとデメリットとは?

・クラブ化の課題

・どうすべきか?の提案

の5つをソフトテニス競技を例にお話しします。

クラブ化とは

まずクラブ化についてあんまりよくわかっていない人がほとんどだと思うので、『クラブ化とは何か?』ということをざっくり説明します。

・クラブ化とは部活動の地域移行化のこと ⇨これまで先生が行なってきた部活動の指導を、地域団体や民間事業者に担ってもらうことで地域活動として位置づける

・令和5-7年の3年間は改革推進期間である

・クラブ化の本質は先生の働き方改革 ⇨先生の業務負担を減らす

・部活動をする子どもの数が減少 ⇨昭和61年部活をする中学生589万人、令和三年296万人で平成25年からの令和4年までの10年間で約10.5万人会員数は減少(少子化の影響が大きいのもある)

クラブ化の現状

クラブ化の現状は下記のとおり。

・施行されている都道府県と施行されていない都道府県がある

・各地域によって移行具合はバラバラ

・クラブチーム所属選手は個人戦出場数に制限あり ⇨地域による ・中体連主催の全中にはどちらも出れる、クラブチームと学校が混在した状態

クラブ化のメリット

クラブ化のメリットは下記のとおり。

・ペアがいない子でも競技を続けることができる

・少子化でチームを組めない選手たちがチームを組める

・越境する選手が減って地元の学校に通える

クラブ化のデメリット

クラブ化のデメリットは下記のとおり。

・強い子たちばかりが競技を続けることになるのではないか

・練習する機会や場所は確保できるのか

・エンジョイ勢はどうなっちゃうのか

クラブ化の課題

今後クラブ化が進むにつれて浮き彫りになるであろう課題は下記のとおり。

・クラブチームの選手たちの練習場所の確保 →すべてのチームが地域の方々の協力を得られるとは思えないので、結局先生と選手保護者の負担になってしまうのでは?それはクラブ化の1番の目的の学校の先生の負担軽減になってないのではないか

・部活動としてソフトテニスを楽しんでいたエンジョイ勢はどこへ? ⇨そもそも競技を始めるきっかけさえも失うのではないか

どうすべきか?の提案

現状を打開する策はそんなに多くないと思っていて、今思いつくのは学校とクラブチームの大会を別々にするということ。

従来通り学校単位での大会と新しくクラブチームとしての大会の2つを開催。

クラブ化によって、今まで以上に選手の絶対数が増えることはないので、日時や場所を変える必要はない。

同日同場所開催で、トーナメントだけ分ければいい。

ただし、これは現状の地域以降化の目指す場所とは異なってしまうので、現状は移行期間だから起こりうることとして仕方ないのかもしれないけれど、今年の夏の大会を見る限り、落とし所はそこになるのかなと思う。

競技としてあってはならないことは、エンジョイ勢の選手たちが行き場を失うことと、競技人口が減ってしまうことだと思うので、一人でも多くの選手が競技を続けられるような状況を作っていけたらいい。

大切なのは少しずつ良くなっていくことなので、いきなり100点満点を目指すのではなく、時間をかけて仮説・検証を繰り返して、ぼくたちの子どもの頃のように、みんなが納得して気持ちよくスポーツできる環境を整備していきたいですね。

このテーマについて話した動画は下記にありますので、より詳しく知りたいという方はぜひご覧ください。

youtu.be/cw_-eZT29K0