カンボジアのまさと(@masato_ogiwara)です。
今日は韓国のソフトテニス事情について紹介します。
なんとなく「韓国はプロがある」ということを知っていても、実際にはどのような環境で、どのくらいの収入を得ているのか?ということを知らないと思います。
そこで今回は実際に韓国へ出向き、その韓国のソフトテニス事情を取材してきたという京都新聞の岡本様にお話をお伺いしたことをまとめ、日本のソフトテニスと大きく違う韓国のソフトテニス界について紹介していきます!
韓国選手はソフトテニスをすることが仕事として成り立っている
(出典元:韓国ソフトテニス連盟)
まず日本と韓国の圧倒的な違いは、韓国では「プロ化」されているというところです。
ここでいう「プロ」の定義は、
「ソフトテニスだけをしていてお金を稼ぐことができる」
ということで、日本のように仕事をしながら、空いた時間に練習をするというのは、プロの定義には当てはまりません。
彼らは毎日朝9時から12時、14時から18時まで練習をしており、オフは土曜日の午後と日曜日と設定しているようですが、大会が近づくにつれて、休みの日も自分たちで練習を入れたりして、自分たちでプロ意識を持って取り組んでいるとのことでした。
トップ選手の年収は1000万円オーバー!?
提供:Hanaさん(@SFphoto87 )
2016年現在の韓国のトップ選手といえばキム・ドンフン選手で、今回のアジア選手権で生のプレーを初めてみた人も多いのではないでしょうか。
韓国チームのキム・ドンフンの乱打 pic.twitter.com/G8mmAkTNJl
— 荻原雅斗@カンボジア (@masato_ogiwara) 2016年11月15日
今回はこのキム・ドンフン選手のお話を元に、韓国の選手がソフトテニスを通じてどれほどの報酬を得ているのかを計算してみました。
充実した報酬制度
韓国では国際大会での活躍や、国内大会で好成績を収めることによって臨時の報酬をもらえたり、次年度の契約時の報酬もアップするようです。
特にキム・ドンフン選手を例に挙げると、過去の国際大会の結果が考慮されて、基本の給料とは別に年金も支給されているとのことです。
同世代の4~5倍の報酬をソフトテニスで得ている
提供:Hanaさん(@SFphoto87 )
僕が聞いて何よりも驚いたのはこのソフトテニスをすることによって、ドンフン選手は一般企業に勤めている人たちよりも4~5倍の報酬を得ることができているということでした。
僕はてっきりプロといっても、一般企業レベルの給料をもらいながらと思っていたので、それに比べてはるかに上回る報酬を得ていることに驚きました。
通常韓国ではキム・ドンフン選手の年齢くらい(27歳前後)であれば、月の給料は20万円ほどであるのが一般的と言われているのに比べ、同年代よりも4~5倍ということは彼らは年金や代表手当を含めると、現在トップ選手であるこのキム・ドンフン選手の場合には年収でおよそ1000万円ほど得ているという計算になります。
提供:Hanaさん(@SFphoto87 )
今回のアジア選手権にメンバーとして選ばれているかは不明ですが、最近新たに若手選手で彼を超える額で契約をした選手もいるそうので、今後の韓国はまた一段と強くなっていきそうです。
これはあくまで韓国トップレベルかつ、世界トップレベルの選手だからこその金額ではあるものの、ソフトテニスだけでここまで生活を豊かにすることができると思うと、とても夢のある話だと思いました。
韓国代表になると一年の半分は拘束される
韓国代表選手たちは国際大会に向けて、毎年6月に選手村に入ることが義務付けられており、約半年後に行われる国際大会まで缶詰状態で厳しいトレーニングを積むそうで、この合宿では通常のそれぞれのチームで行われる練習とは違い、かなり追い込みをかけた合宿を行うそうです。
韓国の選手たちは毎年11月半ばに行われる国際大会に向けて半年間も合宿を行ってから本番に挑むという充実した練習時間が確保されているのです。
韓国ではソフトテニスは盛んではない?!
(出典元:韓国ソフトテニス連盟)
これほどソフトテニスでご飯を食べていけるだけのお金が稼げると思うと、一見日本以上にソフトテニスが盛んに行われているように感じますが、実はそうではありません。
韓国で地域によっては
「ソフトテニスってなに?」
という地域もあるそうで、国全体を見ても盛んと言われるほどの競技人口はいないそうです。
2015年度の日本ソフトテニス連盟に登録された人数が約45万人に対して、韓国ではソフトテニス愛好家を含めても3万人にも満たないのが現状のようで、その背景には少数精鋭で徹底した韓国のズポーツ事情が大きく関係していました。
それは実際に僕がコリアカップの時に韓国の選手に聞いたのは、韓国も日本と同様にソフトテニスを小さい頃から始めても、大学を卒業するタイミングなどでチームから声がかからなければ、ソフトテニスを続けたくても続けられないことがあるということでした。
ソフトテニスのプロ化へ
今カンボジアは韓国のようにプロ化する為に国に働きをかけています。
まだまだ時間はかかるかもしれませんが、僕もこれに関わらせてもらっているので、彼らがプロとして活動できるように、これまでの経験や知恵を生かして、将来的に韓国のような仕組みができるようにします。
また今日から韓国ソフトテニス連盟の会長がカンボジア入りして、明日には今後のカンボジアのソフトテニスについて打ち合わせをすることになっているので、韓国がプロ化を実現するまでのことや、これからのことなどを詳しくお聞きしようと思います!
貴重なお話を聞かせていただいた京都新聞の岡本様ありがとうございました!
以上の岡本様が取材された内容は以下のソフトテニスマガジンでも紹介されているとのことなので、もっと詳しく知りたいという人はソフトテニスマガジン2016年8月号をお求めください!